ネットビジネスとネットワークビジネスは違います。
って、分かってる人からすれば、そんなの当たり前の事だと思いますが、ネットビジネスに詳しくない人だと、時々両者を混同している人がいるので、ネットワークビジネスについて少し解説してみたいと思います。
ネットワークビジネスとは
ネットビジネスの「ネット」はインターネットのことですが
ネットワークビジネスのネットは要は、人と人とのつながりを指していて、ネットビジネスとは全く別物です。
ネットワークビジネスの別名として
・マルチ商法
・MLM(Multi-level marketing:マルチ・レーベル・マーケティング)
・連鎖販売取引
という名前で呼ばれることもあります。
マルチというとしつこい勧誘や、詐欺まがいの勧誘をする人も多く、大多数の人が金銭的には損をするシステムであること
あるいは、度々セミナーなどを開いて、会員に教育を行い、その姿が洗脳や新興宗教のようだということで、嫌悪感を持つ人も多いですが
その仕組み自体についてはよく理解されていない場合も多いです。
ネットワークビジネスの仕組み
現在、様々な形のネットワークビジネスが林立しています。
とはいっても、目先を変えているだけで基本的な仕組みはどれも同じようなものです。
一言でいえば
「自分より下位の会員が購入した商品代金の一部を上位会員で山分けするシステム」
といえます。
例えばの例でいえば
会員Aさんがいたとします。
Aさんは3人を勧誘して自分の子会員にしたとします。
3人はそれぞれ
B
C
D
とします。
会員はAさんも含めて毎月4万円分の商品購入を義務づけられています。
内訳は1万円が商品の原価
1万円は1段階上の会員に渡されます。
1万円は2段階上の会員に渡されます。
1万円は3段階上の会員に渡されます。
つまりAさんは3人の子会員を獲得したことで毎月4万円の商品を購入する一方、子会員の購入した商品代の内から3万円がもらえます。
この後Aさんの子会員3人がそれぞれ3人ずつ子会員を獲得したとします。
Aさんから見ると2段階下の孫会員になります。
B-1
B-2
B-3
C-1
C-2
C-3
D-1
D-2
D-3
つまりAさんから見ると3人の子会員と9人の孫会員が出来た事になります。
となるとAさんは毎月4万円の商品を購入する傍ら子会員などから12万円のお金を受け取ることになります。
さらに、この9人の孫会員がそれぞれ3人ずつ、合計27人のひ孫会員を入会させたとすると
Aさんは4万円の商品を購入する傍ら、子会員(3人)孫会員(9人)ひ孫会員(27人)から
3+9+27=39万円を受け取ることになります。
つまり39-4=35万円が毎月濡れ手に粟で受け取ることが出来るようになります。
これだけ見るとずいぶん美味しいビジネスのように見えますが
ひ孫会員の更に下に行くとどうなるか
3×3×3×・・・・
1段階 3
2段階 9
3段階 27
4段階 81
5段階 243
・・・
15段階 14348907
16段階 43046721
17段階 129140163(日本の人口を越える)
ちなみに日本人でマルチに興味を持つコアな層というのは200万人くらいですから、11段階か12段階ぐらいで飽和します。
悪質なマルチですと、会員が飽和すると、マルチの創業者はさっさと目先を変えて別のマルチを立ち上げて、新たな会員獲得に動き始めます。
この例でいうと自分より2段階下まで会員がいないと自分は損をする事になりますが
16段階以降の会員数は全会員数の90%になります。
算数の計算ですが、最初から会員全体の90%は損する仕組みがネットワークビジネス
実際は、もっと一部の人に収益が集中しますから、マルチは基本的に参加者の97%くらいの人は損をすることになります。
それでも自分は成功するから(多数の会員を集める自身がある)といってマルチを始める人がいますが、結局遅かれ早かれマルチは飽和しますし
飽和しなくても、他の人の犠牲の下に収益を上げ続けることがビジネスと言えるのかどうか
まあ、価値観の問題なのかもしれませんけど
アフィリエイトの世界でも、限りなくインチキ臭い教材を販売している人がいますが、そういう人達とどう違うのかよと思ってしまいます。
権利収入という甘い言葉
ネットワークビジネスをやっている人達が好きな言葉に
「権利収入」
という言葉が有ります。
会員になってお金を払ったり、子会員を獲得することで、あとは何もしなくても自動的に収入を得られるようになることらしいのですが
お金というものは、価値の対価として支払われるものです。
実体の無い、夢のような何か権利というものを獲得すれば自動的に収入が入り続けるなどというのはやはり幻想ではないでしょうか
一方、アフィリエイターが作る例えばサイト(ブログ)は
努力して情報を集めて価値を発信する。
商品の情報であったり、その商品に関連する有益な情報を発信することで、サイトの訪問者が様々な商品の中から、その商品購入を決める
その対価としてアフィリエイト報酬をアフィリエイターは受け取っています。
サイト(ブログ)などのコンテンツは、1度作りあげればかなりの期間、収益を上げ続けます。
それは権利収入というものではなく、必要とする人に必要な情報を発信し続けることで報酬をもらっているのだと言えます。
ですから、サイトの情報が古くなれば、アフィリエイト収入は得られなくなります。
価値の無いものに対価を払う人はいません。
今後、アフィリエイトで収入を上げていこうと思っているならば、ピンぼけなサイトを作らないためにも、価値ある情報に対価は支払われるということを心の隅に置いておくと良いでしょう。
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